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日々雑感

2017年4月13日
チケット争奪戦はつづく


人生は選択の繰り返しだ。今日のお昼の献立から、明日飲みに行く相手まで、一つの選択が無数の未来を連れてくる。
スマートな人は、目的地にまっすぐ進むような計画を練って、適切な選択をするんだろう。
だけど私は基本的に行き当たりばったりで、戦略的な人生なんて送れない。もんどりうちながら生きてきた。
だからからか、その選択には、知らず知らずにうちに自分のクセみたいなものが、表れてきているようだ。
そして、あとから振り返ると、そのクセの集積こそが、結果として戦略になっている……なんてこともあるんじゃないのか、と気づいた。

なーんて思ったのは、私が愛してやまないバンド、X JAPANのコンサートチケットの争奪戦のとある選択がきっかけだ。
この7月に大阪と横浜でコンサートを実施するX JAPAN。私にこのバンドについて語らせるととても長い。

ミュージックステーションで見たX JAPANを高校時代から本格的に好きになって、高校2年生の冬休みは東京ドームでのライブを見にいくために、年賀状の仕訳バイトでコツコツお金を貯めた。
黒服でないとファンからボコられるという噂を聞いていた仙台のおぼこい女子高校生は、ドレープが襟元と袖にあしらわれた黒い別珍のシャツをイトーヨーカドー泉中央店で3000円で買って、ドキドキしながら高速バスで上京する。
しかし親友がとってくれた席はB席で、(確か当時もチケット申込みの電話が数秒で即ソールドアウトとか)、スタンド2階からステージは遠く、メンバーは豆粒のようにしか見えなかった…。
それでもおぼこい女子高生だった私は、急な2階スタンドから落ちそうになりながらもメンバーに届けとばかりに懸命にXジャンプをして、頭を振って、翌日は筋肉痛になって。
ちなみにスタンド2階はライトなファンが多くて、コスプレや黒服はあまり見当たらず、普段着の高校生男子とかが多かったように記憶している。

はじめてインターネットをしようと思ったのも、hideさんのサイトが見たかったから。
大学の端末室に通いつめ、ファンサイトを作って、ご本人にメールで報告したら、次の日にはありがとうと返事が返ってきて、公式サイトからリンクを貼ってもらったこともあった。1997年のことである。

そこからうん十年たちまして、X JAPANは解散したり、メンバーが亡くなったり、洗脳されたりいろいろあるのですが、そのあたりはぜひ、絶賛上映中の映画「We Are X」を見ていただくとして。

……そうそう、横浜のチケット争奪選ですよ。私と友人M(YOSHIKIファン)とで、7/14~7/17の4日間のライブのどこかに潜り込みたいと思ったわけです。
しかしチケットは人気でなかなかとることもできないというか、チケットキャンプとか見ると多くが転売ヤーに流れているようにも思える熾烈な光景が展開されているわけです。
そこで1%でもチケットを取る確率を挙げたいと考えたわけです。
(今までX JAPANが好きというと、こそばゆい、恥ずかしい気持ちがあったのだけれども、どうも子供を産んでから何かが振り切れたようで、まっすぐにX JAPANが好きといえるようになったし、YOSHIKIさんはすごいと心からリスペクトするようになり、流れで当然のようにコンサートは見れるだけみたいなと思うようになったのでした)

私はhideさんファンなのだけど、彼が亡くなってからの公式ファンクラブに対してはずっとそっぽを向いていた。彼が亡くなったあとのグラフィック表現がアーティストの意向を尊重しているとは考えられなくて、興味を持てなかったのだ。
だけれども、月数百円を支払ってファンクラブ先行申込みをすれば、当選確率が上がると考え、速攻考えを改めファンクラブに入会。

そこから横浜アリーナで開催される4日分のチケットの申し込みをしたのだが、「みんなS席を申し込むに違いないから、A席、B席も織り交ぜて申し込もう」と考え、B席1枚、A席2枚、S席1枚で申し込んだ。
結果………B席を申し込んだ1日だけ当選…!やったー、ライブ見れる!しかし今年も高倍率だったのかなぁ…。

この裏をかいた選択が功を奏したね!やったね!と思ったところではっと気が付いた。
これは、2015年のワールドツアーのチケットをとったときと同じ展開ではないか?

2015年、X JAPANは日本各地でツアーをしたのだけれども、横浜アリーナとどこか地方遠征で1箇所ぐらいなら行ってみようか、と思い、「ここなら人気がないだろう」と思って申し込んだ広島のコンサートだけが当選。

さらにさらに、娘の保活の際には8箇所希望の保育園を書くことができるのだけれども、「ここなら小規模保育園だし、そんなに人気がないだろうから」と思って申し込んだ保育園に当選。

さらにさらにさらにさかのぼると、高校3年生のときのこと、宮城の公立女子高は東北大学至上主義だったため、「東京の私大の推薦ならそんなに人気がないだろう」と思って受験した大学に当選(合格)。

今やっている仕事も、出版の中ではあまりメジャーではない流通小売業の専門誌なんてニッチな仕事を選んでいるような気もする。結果として、むちゃくちゃ楽しい仕事になったんだけどね。

競争にさらされるときは、倍率が低そうなところを狙っていくのがいいと考えるのが私のクセみたいだ。それで得られた結果を楽しみながらパフォーマンスを出していく、というのがこれまでの流れみたい。

なお、いつも全力の親友Mは、この7月のX JAPAN横浜アリーナ公演では全部S席を申し込み、全部落選した。
しかも人気のYOSHIKIファンクラブ先行だから、どれだけ高倍率だったことか。
だけれども正面から高倍率のところに挑むそんな彼女が、私は好きだ。

この一見不人気のところを狙う私の戦略、正面切っての戦いから逃げているようにも思えるが、これまではうまくいっているから、ありっちゃありなのかもしれない。
きっとこれからもそういう選択をしていくんだろうな。自分なりのやり方で挑戦をしていければいいと思っている。

なんてったって、

“過去が正しいかは、未来が決める。
Endless Challenge”

だからね。
人生のチケット争奪戦はまだまだ続く(のかもしれない)。

※追記
親友Mにこのエントリを見せたところ、「じゃあ次はHEATHのファンクラブ先行でチケット申し込むわ」とのこと。
私はPATAファンクラブ先行で申し込むべきなのだろうか…。

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